Elite's Montessori school interior design
あるモンテッソーリ・スクール幼稚園の新校舎の内装をデザイン中です。
依頼を受け、仕事として幼稚園を手がけるのは初めてなので、かなり緊張してやってます。ちゃんと出来るといいですが…
前にやったのは全部自分の幼稚園だったので、なんとかなったとこがあったんですが(間違えてても自分のとこなら「まあ、いいや」ですむ)、今回はなんせ人様の学校、
かなり気合いを入れてやらねば!
基本的に僕は紙と鉛筆でスケッチをしながらデザインを進めます。
ラフスケッチみたいのは描きません、全体の雰囲気と細部までを一気に描いてしまうんです。(というかこれでしかできない)
だからこれでもけっこう時間がかかってしまいます。
どこかに腰を据えて、ああでもないこうでもない、と考えまくるわけです。
スケッチ一枚でだいたい3~5時間ぐらい座ってるとそれだけでヘトヘトになります。
しかし、これさえできればこれがそのままイメージの設計図のようになるので、いろいろ楽になるんです。
後は、「このまま作ればいい」わけです。
さあ、うまく出来るといいのですが… 乞うご期待。
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ivy's house infant center, montessori for 1~3
アイビーズ・ハウスの新しい場所。
アイビーズ・ハウスを始めてはや15年、また一つ新しい場所ができました。
今度は、インファント・コミュニティー。
1歳から3歳までの子供達が通う教室です。
これまであった龍江校と呼ばれる教室の、隣のスペースが空いたので、
急遽、始めることになった(つまり予算がぜんぜん無い)かなり難しめに作った幼稚園です。
デザインのための予算が、普通の幼稚園の1/3ぐらいしかないわけです。
じゃあ、どうするか?
予算があまり無い、ということは、もう「水まわり」とか、「床」、そして「電線まわり」ぐらいをやっちゃったら、もうほとんど残ってない、っていうような状態なわけです。
「水まわり」とは、トイレの排水やら、手洗いやら、それにキッチンのあれこれ。この辺はあんまり手を抜けないので、ちゃんとやるしかない。特に子供用のトイレは高さをちゃんと考えておかないと、子供達はとても困ることに… とにかく、水まわりはきちんとやらねば。
「電線まわり」はコンセントやら、スイッチやらは押さえるとして…
「照明」をどうするか?
「照明はもういいですから、レールだけ付けてください。」と
「後は自分たちでなんとかします。」と
天井の板は付けないで、打ちっぱなしのコンクリの天井にそのままレールを付けて。
スポット用の照明を20個ほど、それにぶら下げるタイプの照明をイケアで買ってきて、それに木で作った 簡単な木枠をぶら下げて…
このくらいで結構な費用削減になるんですよ。
壁にはガラスを多く使う。
実際には「壁」を建設するより、「ガラス」の方が安くつきます。(見栄えもいいし)
後は家具。今回も半分ほどは自分たちで作ることに…
木工の人たちに頼んで作ってもらってもいいんですが、やはり向こうも「商売」、
思ってるより「割高」な見積もりが返ってくるのがいつもの結果。
やっぱり、少々時間がかかっても、自分たちで作る家具の方が安上がりで、安定性があります(ヘンなものにならない)。
棚と、つくえと本棚とその他ちょこちょこと。
後は、外の作りですが、
実は全く手を付けてないんです。実は全く元々あったままの窓枠で、
全部スプレーで「ブルー」に塗っただけなんです。
今回はこれが一番の費用削減になりました。(しかも青がなかなかイイ!)
大きい方の壁は土曜日曜とかけて、自分で塗りました。
結局自分でやるのが一番の「安上がり」です。
ではまた、次の機会に。
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ivy's house LIFE 親子空間
子供と一緒にゆっくりと遊べる空間
ivy's house には、幼稚園の他に、お母さんたちが子供をつれて、一緒に遊びに来る親子教室みたいな場所があります。
幼稚園は基本的に子供だけの場所であるので、大人も一緒に入れるクラスがあるといいと思ったのが始まりです。
元々は、もう何年も前に台湾のモンテッソーリ各園の園長先生が集まって作った、
「GREEN HOUSE」
という、0~3歳の子供(特に赤ちゃん)を持つお母さんたちが、なかなか子どもを連れて落ち着ける場所がない、という話を聞いて準備した、「親子カフェ」みたいなものを発展させたものでした。※その「GREEN HOUSE」はもうずいぶん前に閉鎖してしまって残念だったのです。
とりあえず、この店舗に決めた時に一番に考えたのは、(予算もかなり限られてるし)
「スッキリした空間で、明るい場所」にしよう、ごちゃごちゃしたものは一切置かないで、必要なものだけ、しかも、あんまり「考えすぎない」!ということ。
しかも、これまではだいたい施工を任せる建築士とか、デザイナーを雇って、自分でスケッチしたものを作ってもらってたんですが、それも(予算の関係とか)色々あって、
「今回は自分で全部やってみよう!」と。
自分でやる、というのは、つまり自分で描いたスケッチをもとに、壁の取り壊しから、電気工、水道管、左官屋、木工、などの人たちを自分で雇って、寸法や指示をちゃんと出しつつ最後まで終わらせる、ということです。
しかも、デザインも全部自分で決めていい、というわけではなく、関わっている人たちみんなの意見を取り入れつつ、あーだこーだ言いながら、ちょっとずつ決まっていく訳ですよ。
多分、子供の空間を考える時に一番考えるのが「床」だと思いますが、これがなかなか難しい…
できるだけ子供が足の裏で触れて「しっくりくる」ような床材を探したいんですが、あんまり、無垢の木にこだわると、割れたりしてちょっとあぶない。でも大抵の床材ってのはニス塗りまくりの「ツルッツル」で味も何もあったもんじゃない。
今回は結局、杉材を使って、ザラザラがちょっと残るような感じにしました。
ちなみに、板を貼ってもらった後、サンダーを掛けたのと、スプレー吹き、さらにもう一度サンダー掛けは、自分でやりました。(経費削減の一環…)
結局、机と椅子、それとほとんどの棚も自分たちで作るはめに…
今回、たくさんの机と椅子を作るために、プライウッド(シナ板)でできるだけ簡単に作れてしっかりした机と椅子をデザインしてみました。なかなか可愛くて、自慢作です。でもちょっと子供が持ち上げるには重いかも…
モンテッソーリの教室とはまた違う考え方のスペースで、これはこれでまた楽しい作業でした。
ではまた。
ivy's house montessori school
今、1番やりたいこと。
幼稚園のクラスのデザインをしたい!
うち(アイビーズハウス)はモンテッソーリの幼稚園を台北でもう16年やってます。(あっと言う間)
自宅のリビングで始めた生徒3人だった学校も、6年後には立派な幼稚園を開くことが出来ました。この幼稚園を開いてもう10年になります。
この幼稚園を作る際に、台北の設計士にお願いしたんですが、これがまたなかなかうまくいかない。
「面白いもの作ろう」と
「モンテッソーリのクラスを作ろう」がごっちゃになってる感じ。
それで結局、「こういう風にしたいんですよ」とスケッチを書き始めたら、デザイナーの人はちょっとイラついて「じゃあもうお前がが全部描け」「俺が作る!」と。
なんか重〜い雰囲気でスケッチを2ヶ月かけて少しずつ描く日々が続きました。
結局わかったことは、「面白いもの」を作りたいんじゃなくて、もっと生活感のある、「家庭」のような雰囲気のクラスを作りたいんだ、ってことでした。
モンテッソーリのクラスはいつもなんか硬〜い感じで作られてて、いってみればちょっと事務室みたいな感じなんですよ。しかもマリア・モンテッソーリは幼稚園の事を
「子供の家 Casa dei banbini」
と呼んでる位なんだから「もっと家っぽいほうがいいんじゃないの?」と当たり前に思ったわけです。
ソファーがあったり、ダイニングテーブルがあったり、何かくつろげる場所があるほうが絶対にいい、とか思いながらスケッチを進めていったわけです。
結局クラスの隅々までスケッチすることになったんですが、やってるとこれがめちゃくちゃ面白いんですよ。で、これもあれも、とやってるうちに完全に「予算オーバー」に。
でもこの時完全に「幼稚園デザイン」に目覚めてしまった訳です。
その後いくつか他の幼稚園をデザインしたんですがどれも諸々の問題で実現せず!
できたのは自分の園ばかり。(でも予算が厳しすぎる)
そんなわけで、もう一度幼稚園をフルでデザインして見たいわけですよ。
やる気はまんまんです。
どこかにこういう幼稚園作ってみたい園長先生いませんか?